
あっこ先生の姪っ子、凛ちゃんが今日もやってきているようですよ。
あっこおばさま、体内時計が体の中にあるってきいたんだけど、いったいどういうことなのかしら?時計が埋め込まれてるの?

凛ちゃん
 

あっこ先生
アッハッハッハ、凛ちゃん不思議だよね。時計の形をした物体が埋め込まれているわけじゃあないよ。自然界の生物動物 、 植物 、 菌類 、 藻類 などのほとんどの生物に存在する生理現象が約25時間周期で変動しているのよ。その周期のことを体内時計や概日リズム、サーカディアン・リズムと呼んでいるのよ。
 

凛ちゃん
 

あっこ先生
そうね。わかりやすく言うとね。私たちの体はね、私たちが食べたものを消化する時間も眠くなる時間も、体温や血圧、代謝やホルモンのバランスなどもすべて、体内時計という1日の決まった時間でコントロールされているの。
 

凛ちゃん
 

あっこ先生
だからね、よく健康のためにはバランスの良い食事をしましょう。充分な睡眠をとりましょうって言われるけどね、いくらバランスの良い食事を寝る前に食べたってちゃんと消化されないのよ。そんな日が長く続くとかえって体を壊してしまうわよね。10時間寝たからって、夜中の1時や2時から10時間寝ても、22時から6時間寝るほうがよほど健康的なのよ。
 

凛ちゃん
 

あっこ先生
人間の体内時計(概日リズム)は約25時間なんだけど朝起きて太陽の光を浴びること1日24時間の太陽のリズムにでリセットされるのよ。
 
へぇ~すごい。毎日の生活スケジュールを体内時計に合わせることが健康でいるためにはだいじなのね

凛ちゃん
 
私たちの体に備わった体内時計のリズムにあわせて生活を送ることが授かる体を作る上で大事なことです。それは、脳の視床下部にある視交叉上核と呼ばれるところで光と闇を感知し、体の機能をコントロールしているからです。
たとえば、睡眠が深くなるのは午前2時ごろ、体温がもっとも低くなるのはおよそ午前4時。血圧は午前6時45分ごろに急に上がり、その後徐々に上昇していきます。消化機能が活発になるのは正午ごろ。午後9時ごろになると消化機能は半減し、午後10時頃には腸の動きはお休みモードとなります。頭の働きは午前10時ころに一番よくなります。(頭を使うお仕事やお勉強は午前中に集中してするといいですね)
私たちはこの体内時計のリズムからズレた生活を続けることで、体調不良になっていきます。
 
食事の時間や就寝時間など私たちが自分たちでコントロールできることのほか、ホルモンバランスや体温、エネルギー代謝、血球の数、細胞分裂などの自分たちではコントロールできない働きも1日の間の決まった時間に変化が起こります。
若くて元気だからといつまでもテレビやパソコンに向かっていないで、夜は読書の時間などに切り替え、朝は起きたら太陽の光を浴びて体内時計をリセットする。このように体内時計のリズムに合わせた生活を心がけてみてはいかがでしょうか。