甲状腺機能低下症と不妊症

今日のお客さまは久美子さん40歳。遅めの結婚から同い年の夫と妊活中。

年齢のこともあり、体外受精のために受診した不妊治療専門クリニックからの帰り道です。

あっこ先生、今日クリニックで先日の血液検査の結果を聞いたのですが、

TSH値が高いと言われて甲状腺専門病院を紹介されました。「治療が終わってから採卵しましょう」って言われました。

久美子さん
あっこ先生
あら、そうだったのね。検査値はどのくらいだったの?
TSH値 3.0でした。不妊治療に行ったのにどうして甲状腺の治療をしないとならないのかしら?

私は早く赤ちゃんを授かりたいんです。

久美子さん
あっこ先生
お気持ちはよくわかるわ。TSH値が3.0ならば正常値の範囲なんだけどね。

甲状腺に異常がない人でも2.5<TSHになることもあるんだけれど、橋本病や潜在性甲状腺機能低下症の人が体外受精を行った場合の流産率が高いからなのよ。

そうだったのですね。そんなこと初めて知りました。
久美子さん
あっこ先生
クリニックの先生は甲状腺の機能低下の状態で体外受精をして悲しい結果を招くことになるよりも、ちゃんと治療して成功率を上げるほうが久美子さんのためだと考えてくださったのよ。
そうだったのですね。わかりました。
久美子さん
あっこ先生
ところで、プロラクチン値の検査はしてはいないの?
あっ、それもしています。高いからお薬を飲みましょうと言われました。
久美子さん

潜在性甲状腺機能低下症と習慣性流産

TSHの正常値は0.4~3.0μU/ml。

甲状腺ホルモン(FT3・FT4)の値は正常でもTSH(甲状腺刺激ホルモン)の値が高い場合「潜在性甲状腺機能低下症」と言います。

潜在性甲状腺機能低下症で2.5≦TSHの場合流産率は30%以上になると言われています。習慣性流産の約10%は潜在性甲状腺機能低下症ともいわれています。

体外受精を行う時に採卵前の卵巣刺激により女性ホルモンの増加により急激な甲状腺機能低下を起こすことがわかっています。

クリニックの先生はそれを踏まえて、はじめに甲状腺の治療をしてから採卵へと順序をすすめるご予定ですね。

 

あっこ先生からのメッセージ

どうしても、早く治療を進めたいと希望されるお客さまは多くおられます。

とても、お気持ちはわかります。でもここで体を整えることが赤ちゃんを授かる近道になることでしょう。

最後に久美子さんはプロラクチンの値も高かったと仰っていましたね。

プロラクチンとは乳汁分泌ホルモンで母乳の分泌を促す働きをしています。

このホルモンは排卵抑制作用や着床阻害作用があります。

甲状腺ホルモンと密接な関係があるので、次回はこの高プロラクチン血症のお話をしましょう。

  • この記事を書いた人

あっこ先生

森川彰子:薬剤師・中医健康養生士・予防医学食養生士・薬膳食療法専門指導士 和学薬膳®博士・JNFビジネスサプリメントアドバイザー・子宝カウンセラー

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